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No.007 ハンター 2012年12月12日 書籍 トラックバック:0コメント:0



今回は、ニュージーランドの児童文学「ハンター/ジョイ・カウリー」の紹介です。



マオリの奴隷少年ハンターには、見えないはずのものを見とおせるという、特別な能力があった。

主人たちとともに、フィヨルドランドの森で「幻の巨鳥モア」を追うなか、

ハンターは不思議な光景を見る。

青い目をしたフフ(白人)の少女が、月の光のように弱々しく・・・

その少女は、おそれおののいていた。

そして、スリリングで緊張感あふれる二つの世界の物語が始まります。



200年前(1805年当時):マオリの奴隷として育った少年ハンターと、

現代(2005年):マオリの血をひく少女ジョーダンの意識が、

彼女と弟2人を乗せた小型飛行機の墜落による遭難事故をきっかけにシンクロします。

1805年は明朝体、2005年はゴシック体の文字でそれぞれのドラマが交互に進行し、

遭難事故というショッキングな内容から、

子どもだけで大自然の中をいかに生き抜けるかというドラマに変わっていきます。

物語は、ニュージーランドの歴史やマオリの暮らし、独自の生態系など、

さまざまな事実に基づいて展開していきます。



今回のリレーキーワードは「幻の巨鳥モア」。

前記事「もうひとつの場所」の最初のページに出てくる絶滅した鳥です。

主人公のハンターが生きていた19世紀はじめごろは既にモアは絶滅していたと考えられていますが、

この物語の中では、最後の年老いたモアが一羽が生き残っていたという設定になっています。

その最後の一羽もあっけなくマオリの主人たちの手にかかってしまいますが、

その時のハンターの心の叫びが、せつなく、胸に響きます。



『この年老いた巨鳥モアは、自分の死が近いことを認識している。

森の神タネのもとで生きるものたちは、命について、人間よりはるかに多くのことを知っているのだ。

とくに自分の生命が尽きるときのことは、よくわかっている。』


『逃げろ、逃げろ!こんな死に方をしてはいけない。

山の中にもどって、自分の死を自分だけでむかえてくれ。』


『ここから去れ!自分らしく死ね。

人間におそわれ、血を流して死ぬのではなく、

おまえがそうしたいときに、自分で魂を解きはなつのだ。』



わずか数百年前まで、ニュージーランドに生息し、最強と言われた巨鳥モア。

人間が流入したことによって絶滅したモアの最期は、案外こんな感じだったのかもしれない・・・。



ハンター小


2006年「ニュージーランド・ポスト児童書及びヤングアダルト小説賞」年間最優秀図書賞受賞。




モア(Moa)〜Wikipediaより

ニュージーランドにかつて生息していた、ダチョウ目モア科に属する構成種の総称。
現在ではすべてが絶滅した。恐鳥とも言う。
哺乳類が生息していなかったニュージーランド島において、
6属10種以上に進化して独自の繁栄を遂げていた。
草食性で、天敵はハルパゴルニスワシ(ハーストイーグル)以外には存在していなかったが、
マオリ族のニュージーランドへの上陸後、生息地の森林の減少や乱獲により急速に生息数が減少した。
個体数激減の原因に、生息地への隕石の落下を指摘する説もある。
従来、最後の種は18世紀半ばまで生き残っていたと言われてきたが、
最近では16世紀以前にすべてが絶滅したとする見方が有力である。
最大の種では 3メートル近い体高に成長する最大の鳥類であった。
ダチョウやヒクイドリの様に脚力が発達し、飛ぶことはできない。





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